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14番山 江川町『七宝丸』・・・七宝の謎〜
(2003.07.31@神田中村さん作、[23]スレ155-156, 158番レス)


 事の発端は、昔からあった「七宝丸の七つ(の宝)ってどれかいな」という話に
なんらかの結論が出ないかと画像を上げてみたことでした。
 そこで珠取さんからの指摘。『「欄干の勾玉」は「丁子」ではないのか。』


1「七宝丸の欄干の欄間模様は『丁子』である」

【参考資料】 http://www.geocities.co.jp/PowderRoom/9645/takaradukusi.html
実は宮島醤油さんのHP他、幾つかの文献に「勾玉」の記載があり、しかもどの
唐津くんちの資料をひも解いても「丁子」の文字が出てこないので、珠取さんに
ご指摘を受けるまで、全く気付かなかった次第です。
上記資料の他にも「宝尽くし」の説明には必ずと言っていいほどにこの文様は登場
します。ご職業柄でしょうか、珠取さんのご見識には敬服いたします。

それでは、その他の宝類を含めるとえらく数が多くないか?という疑問が起きて
きました。そこで、更に調査を進めてみましたところ・・・・。


2「七宝と宝尽くし」

【参考資料】 http://www.urushi.biz/shop/takara/takara.html
如意宝珠・隠れ蓑・打出の小槌・丁子・巻物・宝やく(鍵)・・・・・すべて我々が
七宝丸の「七宝」ではないかと考えていた宝物ですが、上記の資料の他、幾つかの
文献を見てもこれらは『宝尽くし』と表現されるお宝たちのことでした。
では『七宝』とは??????

これも上記資料に記載がありますが、仏教でいう七宝とは時代や地区で多少違いますが
「金、銀、瑠璃、瑪瑙、しゃこ(貝)、琥珀、珊瑚 」の事で、どちらかというと
宝飾素材系のもので、象徴的に「宝物」をあらわす言葉でした。
つまり、『七宝』と『宝尽くし』は別のものという事になります。


3「七宝の存在」

以上の事柄より、七宝丸には『宝尽くし』以外に七宝にふさわしい物が載っている
のではないか、と考えて再度文献、写真類を確認しましたが金銀や珊瑚、瑠璃等
を発見する事はできませんでした・・・・・・ところが・・・。
【参考資料】 http://www.yoroduya.co.jp/kamon/sa/sippou.html
『七宝(しちほう・しっぽう)』は数々の宝の輪を表す「輪違い文」として象徴化
された文様として存在するのですが・・・・・あった!!
【参考資料】 http://www.geocities.co.jp/Hollywood/8673/hikiyama/14.html
後部の宝袋の真上に横一列にずらりと七宝文!


4「七宝丸に関する推論」


以上の事柄から立ててみた推論です。
「七宝丸の七宝とは、象徴的な宝物類の事である。従って『七つの宝』が積んである
と言う意味では無い。後部の宝物庫部分にはその象徴の七宝文が飾られており、更に
七宝丸は宝船であるので、七宝を中心として、『宝尽くし』としての宝珠・打出の小槌
・軍配・巻物・丁子・隠れ蓑・宝やく(鍵)・宝袋・隠れ笠等が乗っている。」
と考えてみました。・・・・・・・・・・・・いかがでしょうか?

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